北九州市 時と風の博物館

日常の中で見過ごされがちな北九州市が誇るべき魅力や個性を、地域資源として私たち自身で編纂し、未来へ繋げましょう。

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秋の朝(新門司北地区)

門司区の新門司北にある周防灘に面する埠頭から
秋の朝の姿を撮影しました。
現地に到着した午前5時、
深く黒い色に包まれた空と海の色は、
8月に訪れた時のものとは、まったく異なっていました。
岸壁に立つと、
沖を航行する船舶から、小さな灯りが届くとともに、
穏やかな風、押し寄せる波音が、ゆるやかに聞こえてきます。
上空に大きく広がっている薄い雲が、日の出を遮断するのではないかと、
そんな予感がしましたが、しばらくそのまま待っていると、
午前5時半ごろ、空の色が深い群青色に変化をはじめ、
夜明けの接近を知らせてくれました。
そろそろ、羽田行きの始発便が、機内ドアモードを変更し、
離陸の準備を進めている頃かな・・、
午前5時44分、黒い機体が大空に舞い上がり、高く飛んでゆきました。
その後、周囲に明るさが増しつつある空を見ていると、
午前6時3分、
水平線付近が、オレンジ色に変わり、
ちらっと、赤いものが頭を現したと思いきや、それが太陽でした。
はじめて見た水平線から昇る太陽は、
“ちょこっと”出て、“ぐぐっと”上がり、
力強さと勢いがあったので、驚いていると、
写真を撮ることを忘れそうになり、
慌ててシャッターを押しました。
太陽は、ぐんぐんと上昇し、午前6時13分、
上方の雲の中に姿を隠してしまいました。
あっという間の10分間、
昇る瞬間にさかのぼってもう一度見たい・・。
そんな気持ちになりましたが、それは無理・・。
機会をあらため、また訪れたいなって思いました。