北九州市 時と風の博物館

日常の中で見過ごされがちな北九州市が誇るべき魅力や個性を、地域資源として私たち自身で編纂し、未来へ繋げましょう。

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眼鏡橋の雪化粧

2月の寒い朝、いつもと同じように目を覚ました後、
窓の外に雪が降っている様子が目に入り、
雪に囲まれた春吉(はるよし)の眼鏡橋って、
どんな光景なのか眺めてみたくなり、
その場所に向かうことにしました。
到着して周囲を見渡すと、
山々の木々や河岸は雪に覆われていましたが、
橋には、車両などがたくさん通行した跡があり、
日常で利用されている現役の橋であることが、
瞬時に伝わってきました。
石造二連アーチを見るために橋の横に移動すると、
川のほとりで黄色い花が、元気よく咲いていました。
風に揺れながらも明るい色を放つその花をじっと眺めた後、
二連アーチの弓のように反った橋の曲線に目を向けると、
なぜだか、ほほえんだ顔をしているような、
やさしい表情に見えてなりませんでした・・。
大正初期に造られたこの橋は、
四季折々によって多彩な表情を変える山々のように、
たくさんの表情を持っているのかもしれません。
眺めているうちに理屈では表せないような、
不思議な印象を受けてしまいました。
そして、そんなアーチに見守られつつ、
あたたかい気持ちでその場をあとにしました。