北九州市 時と風の博物館

日常の中で見過ごされがちな北九州市が誇るべき魅力や個性を、地域資源として私たち自身で編纂し、未来へ繋げましょう。

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国家検定ガラス施工技能士の看板

小倉の匠~ステンドグラス職人~

ステンドグラス作品
真剣な眼差しの新井さん
ステンドグラスというと教会の窓やアンティークのランプなどを思い浮かべます。
カラフルなガラスどうやって作っているのだろうと考えると??
今日は小倉のまちなかのガラス店、新井硝子店の新井義則さんを
ご紹介します。
お店は、井筒屋さんの前にあります。
お店の入り口には、国家検定ガラス施工技能士の店を証明する看板が
堂々と掲げられています。
どんな職人気質な方が出てこられるのだろうと緊張して伺いました。
中から出てこられたのは、とてもやさしそうな新井さん(´▽`)
開業90年、硝子店業務と共に祖父の代からステンドグラスの
製作や修理を始めたとのこと。
ご自身の作品を見せてくださいました。
この三角模様きれいですよね。これは、
ウロコ模様といって古く弥生時代から
使われている模様で、魔よけや繁栄を意味します。
現在では新築祝いとして贈られたりするそうです。
少し、お仕事の様子をみせていただきました。
さきほどの柔和な顔から一転、職人の厳しい顔へ、
ハンダゴテを片手に真剣です。
ステンドグラスには、主に2種類の制作方法があり、
一つ目は、ヨーロッパに多く見られ、
教会の窓などに使われる工法で色ガラスを鉛線で挟み込み、
ハンダで接着する方法。
もう一つは、アメリカなどで見られ、色ガラスを銅テープで囲い、
ハンダで接着する方法。
こちらのタイプの方が気密性が高く、強度があり、
日本では主にこの方法がとられています。
新井さんのお話では、
「ステンドグラスは作るより修理が大変なんです。」とのこと。
形状を考えると、そうですよね。
モザイクになった一部分だけを取り替える。
一言で言えば簡単ですが、同じ色のガラスを作り、不定形な形にカットしてはめ込むのです。すごい♪⌒ヽ(*゜O゜)ノ
新井さんの様な職人技をもった方は、九州を探しても、
数人しかいらっしゃらないとのこと。
県外や遠方からのお客様がわざわざ尋ね当てて来店されるそうです。
思い出のある品や美術品を新しいものに変える事無く、
蘇らせているのですね。
小倉には、こんなすばらしい匠がいます。
小倉っていいところですね。